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EUサークル大学生の多くはテストも終わり、長い春休みを謳歌していると思います。長いようで短い休みだからこそ有意義に使いたいですね。私はあれもこれもと欲張り過ぎてよく分からない状況になっています(汗)。計画的にいきましょう!そんな計画の中に、映画観賞に耽溺してみるというのはどうでしょうか?今回は、私のオススメドイツ関連映画を数作ご紹介したいと思います。比較的新しいものなので簡単にレンタルできると思いますし、お財布にも優しいですよ! バルトの楽園(Ode an die Freude) いきなり日本映画ですいません(笑)。何回か前の記事の中でご紹介したことがあると思うのですが、主演は言わずと知れた俳優松平健、またドイツ人少将役にはドイツの名優ブルーノ・ガンツも出演。題名は、「らくえん」と読んでしまいそうになりますが、「がくえん」と読みます。「バルト」とはドイツ語で「ひげ」という意味です。第一次世界大戦中の徳島県徳島市の坂東俘虜収容所が舞台で、そこの収容所所長松江豊寿の俘虜に対する人道的な対応や、地元の住民との交流を描いた作品です。ここでの俘虜による楽団が日本で初めて、ベートヴェンの「交響曲第9番 歓喜の歌」を演奏しました。それが脈々と現代に生きる私たちまで続いているのはスゴイですよね。「松江所長とドイツ兵がいなかったら、年末の風物詩もないんだな~」と、思わずつぶやいてしまうラストのエンドロールも忘れずに見て下さい。 善き人のためのソナタ(Das Leben der Anderen) アカデミー最優秀外国語映画賞受賞作品 アカデミー賞に輝いたことでも有名なこの作品。私は、高校3年生の時に初めて見ました。正直、ドイツ関連映画の中で一番のオススメかも知れません。ドイツ統一後も映画ではほとんど描かれることはなかった東ドイツの秘密組織「シュタージ」。その組織の一員であるヴィスラーが劇作家ドライマンとその恋人クリスタの生活を盗聴することによって、次第に人間性を取り戻していくのですが・・・。歴史学者や目撃者へのインタビューやリサーチに4年を費やして描かれたこの映画は「ドイツ映画史上、最も素晴らしい映画である」と称賛されました。やはり多くの人が言うように、ラストのドライマンの「一言」が何とも言えない「後味」を映画に残します。細部の演出も素晴らしい! ワルキューレ(Valkyrie) あの、トム・クルーズの主演作でもあり制作総指揮を兼ねている2008年公開のアメリカ映画。1944年に起きたドイツ国防軍将校によるヒトラー暗殺計画「ワルキューレ作戦」と、その指揮を執った実在の将校シュタウンベルク大佐を描きます。この映画はブライアン・シンガー監督のこだわりにより、撮影には実際に事件が起こった現場や史跡をロケにしたそうです。相当力を入れたようですが、ドイツではいろいろな理由からあまり評判が良くないようです。残念ですが、やっぱりトム・クルーズはカッコイイ(笑)。 ヒトラー最後の12日間(Der Untergang) ヒトラー最後の秘書、トラウドゥル・ユンゲの目を通して書かれたヒトラーの最後の日々を描いた作品。ヒトラーを演じるのは「ベルリン・天使の詩」など、これまたドイツ映画界を代表する名優ブルーノ・ガンツです。監督は日本でも大ヒットした「es」の監督オリヴァー・シュピーゲルで、製作は「名もなきアフリカの地で」でアカデミー賞にノミネートされたベルント・アイヒンガーと現在ドイツで考えられる最高のドリームチームですね。実際に、当時秘書だったトラウドゥル・ユンゲ氏のインタビュー映像が挿入されていますが、その一言一言が胸に突き刺さります。 シンドラーのリスト(Schindler's List) 誰もが知っている作品だと思います。この作品って実は、「ジュラシック・パーク」シリーズや「インディン・ジョーンズ」シリーズのスティーヴン・スピルバーグ監督のアメリカ映画だったんですね。改めて調べるまで知らなかったです。娯楽作品を生み出しつつ、「プライベート・ライアン」や最新作の「戦火の馬」などの戦争映画も世に発表し続けています。第二次世界大戦時のナチス・ドイツによるユダヤ人の虐殺(ホロコースト)の中、実在のドイツ人実業家オスカー・シンドラーが1100人以上ものユダヤ人の命を救った実話を描きます。ホロコーストに関する映画の代表的作品として知られています。どうでもいい話ですが、イギリスのヘンリー王子が仮装パーティーにドイツのナチス時代の軍服で現われたところをタブロイド紙にスクープされ、内外のマスコミから非難されたというニュースがありましたよね。その時父チャールズ皇太子は、ヘンリー王子と兄ウィリアム王子に、ホロコーストを理解するために本映画を鑑賞することと、アウシュビッツを訪問することを命じたそうです。シンドラーと言えば、「日本のシンドラー・杉原千畝」を忘れてはいけませんね。これについては、また別の記事で。 わが教え子、ヒトラー (Mein Führer – Die wirklich wahrste Wahrheit über Adolf Hitler) 演説の名手と知られるヒトラー。実はその独裁者アドルフ・ヒトラーに演説を指導した教師がいたという史実を下敷きにしたドイツの映画作品です。ヒトラーと密室で対面したユダヤ人教師の運命をユーモアと皮肉たっぷりにつづっています。アカデミー作品賞で日本でも話題になった「英国王のスピーチ」の中にも、ドイツとは敵国のはずのイギリス王ジョージ6世が、ヒトラーが演説している映像を家族と見て、娘に「何と言っているか分からないが、演説がうまいね」と言いセリフがあるくらい、当時は誰もが認める演説のうまさだったんですね。見ていて少しブラックユーモアが過ぎると思われる方もいると思いますが、最後のドイツ人へのヒトラーについてのインタビューに出てくるさまざまコメントが興味深いです。現代ドイツ人のヒトラー像が垣間見え、新鮮な驚きを与えてくれます。これを見るだけでも「一見の価値あり」です。 ヒトラーの贋札(Die Fälscher) ベルリン国際映画祭コンペティション部門正式作品 ドイツ・アカデミー賞外国語映画部門ノミネート 第80回米・アカデミー賞外国語映画部門ノミネート 第二次世界大戦末期。ナチス・ドイツが英国経済混乱を狙って企てた「ベルンハルト作戦」。贋作師のサリーに印刷技師のブルガー、そして美術学校生のコーリャなどユダヤ系の技術者たちが強制収容所に集められました。彼らは「完璧な贋ポンド札」を作ることを命じられ、初めは成功しつつありました。しかし、彼らは自分の命を守るために命令に従うか、それとも正義を貫くか、究極の選択を強いられます。実際に紙幣偽造に携わった印刷技師アドルフ・ブルガー氏の著書をベースに映画化されました。この映画は違った視点からの、ユダヤ人収容所を見ることができます。それにしても、大胆不敵な作戦ですよね。本気でやるところに、当時のドイツの「狂気」が静かに感じられます。 戦場のピアニスト(The Pianist) こちらも、有名ですね。カンヌ映画祭では、最高賞のパルムドールを受賞しています。また、主演のエイドリアン・ブロディはこの作品でアカデミー主演男優賞を受賞しています。フランス・ドイツ・ポーランド・イギリスの合作。ナチス・ドイツのポーランド侵攻以後、ワルシャワの廃墟の中を生き抜いたユダヤ系ポーランド人のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの体験記を元にしています。この映画の中で象徴的に使われたショパンの夜想曲第嬰ハ短調「遺作」がよく知られるようにもなりましたよね。 白バラの祈り~ゾフィー・ショル、最後の日々(Sophie Scholl - Die letzten Tage) 第55回ベルリン国際映画祭で三冠に輝き、アカデミー賞外国語映画部門にノミネートされた本作。第2 次世界大戦終盤、ナチス・ドイツの敗北が濃厚になった末期のヒトラー政権下で、非暴力的なレジスタンス運動を行っていた実在のドイツ人学生グループ「白いバラ」。そのグループ内で唯一の女性である、ゾフィ一・ショルと兄のハンスたちが逮捕され、6日間という速さで刑が執行されるまでを描いた人間ドラマです。ゾフィーは当時ミュンヘン大学に通う大学生で、今の自分と年齢が変わりません。自分にこんなことができるか。ここまで信念をもって突き進めるか。かつての日本の無責任で幼稚な「学生運動」とはまったく違ったものです。特に、同世代に見て欲しいです映画です。 アンネ・フランク(Annelies Frank) 私がドイツという国に興味を持つきっかけとなった「アンネの日記」で有名なアンネ・フランクの映画です。メリッサ・ミュラー原作「アンネの伝記」を基に、アメリカABCテレビで放映され話題となったドラマをDVD化したものです。ナチス政権下の過酷な状況の中で自由への希望を持ち続け、短くも激しい生涯を生きたユダヤ人少女、アンネ・フランクの生涯に迫っています。過去に何度もTV化・映画化されている物語ですが、ABCで放送された今回のバージョンは、アンネが書き残した以上の事実を扱っているのが特徴です。アンネが日記と出会う前のフランク家の様子や、日記が途切れた後のアウシュヴィッツおよびビルケナウにおける収容所生活も目にすることができます。小さい頃に読んだ「アンネの日記」どこ行ったんだろう(笑)。 黄色い星の子供たち(La Rafle) 前回の記事で「サラの鍵」をご紹介しましたが、こちらも同じ題材の映画です。2010年に公開された、ナチス・ドイツの占領下にあったヴィシー政権時代のフランスを描くフランスの映画。原題は「一斉検挙」の意味だそうです。1942年7月16日、ナチス占領下のフランスでユダヤ人約1万3000人が味方であるはずのフランス警察に検挙されドイツの強制収容所に送られたヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件(ヴェル・ディヴ事件)。これを、わずかに生き残った400人の証言を元に当時を再現しています。この事件に対してフランス政府は1995年まで「ヴィシー政権はフランスではない」として一切責任を認めようとしませんでした。この事件に関するフランスのシラク大統領の演説が、「サラの鍵」の一場面にありましたよね。日本では、もはや「ドラえもん」の名優ジャン・レノも医師役で出演していますよ。 縞模様のパジャマの少年(The Boy in the Striped Pyjamas) ジョン・ボインの小説、及びそれを原作としたホロコーストを描いた映画。日本では2008年に岩波書店より千葉茂樹氏訳で出版されています。完璧はフィクション映画ですが、映画版では細部が事実に基づいて正確に製作されています。また当時のドイツ人の間でも、ユダヤ人虐殺を知らない、知らされていなかった人たちがいることが分かる映画です。見ていると途中から感じる「嫌な予感」がそのまま映画のラストへと続くのは、心の中でおもわず「やめてくれ」と叫ばずにはいられません。 ヒトラー第三帝国最後の審判 ニュールンベルグ軍事裁判(Nuremberg) こちらは、映画ではなく2000年にアメリカ・カナダ制作の海外ドラマとして放送されました。前編後編各90分の計180分で構成され、ニュルンベルク裁判を題材にしています。エミー賞などテレビ映画部門で多数の賞も獲得しています。日本の「東京裁判」・ドイツの「ニュルンベルク裁判」と、「戦勝国が敗戦国を裁く」その公平性に疑問が持たれることが多い2つの裁判ですが、そんなことが分かる場面もあったりします。 ヒトラーの審判 アイヒマン、最後の告白(Eichmann) ヒトラーが最も信頼した部下「アドルフ・アイヒマン」。ホロコーストに大きく関与し、数百万の人々を強制収容所へ移送するにあたって指揮的な役割を担った人物です。有名な心理学の実験ミルグラム実験(通称アイヒマン実験)にも名を残すほどです。この物語は、アドルフ・アイヒマンの告白に基づいています。第2次世界大戦終結から15年後、イスラエル諜報機関(モサド)によってアルゼンチンで捕らえられたアイヒマンは、その後の裁判で死刑判決を受け、絞首刑となっています。彼に最後の尋問をすることとなったイスラエル人の警官アヴナーは、彼の元へ足を運び始めるのですが・・・。そこで自ら語られていく彼の半生はどのようなものであったか、徐々に明らかになっていくアドルフ・アイヒマンの人物像とは。平凡で家族想いな一人の男が残酷な怪物に変わるのは、実は他人事ではなく確実に自分たちの中にもあるものではないでしょうか? いかがでしたでしょうか?私のオススメ映画紹介。若干戦争映画の色合いが強くなってしまったのはご容赦ください。この中から気になった映画を一つでも見ていただいたら幸いです。単純にドイツ映画を見るのもアリですよ。そう言えば、ドイツの巨匠ヴィム・ヴェンダース監督の新作が最近日本でも公開になりましたね。この春の予定の一つにいかがでしょうか!
by eucircle
| 2012-03-01 15:11
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