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こんにちは。前回はフィンランドの教育制度について紹介しましたが、今回はフィンランドの英語教育について紹介します。 フィンランドでは、小学校3年生から英語教育が始まります。(http://www.oph.fi/english/sources_of_information/core_curricula_and_qualification_requirements/basic_education)小学校では、45分の授業を週2回行われています。授業数は少ないですが、使われる教科書はとても分厚く、宿題も出されます。学校ではスピーキングを中心とし、家ではエクササイズを通して、文法の理解を深め、練習を行うというスタイルのようです。 小学校の教科書 私は実際に小学校を見学し、その際に英語で日本の紹介をしました。英語の勉強を始めたばかりの子どもたちは、先生の通訳がないと理解が難しいようでした。しかし、6年生にもなると、先生の通訳なしに、私が話すことをしっかり理解していました。 その後、中学校、高校でも英語の勉強は続きます。私が見学していた学校では、授業時間は75分でした。週3~4回の授業があります。中学校、高校で重視されていることは、使える英語を身につけるということでした。授業は基本的に英語で行われ、生徒たちは英語で発言します。授業の中で英語を練習する機会が多くあり、活発に英語を話している生徒の姿が印象的でした。 私が見学していた学校では、グループワークで授業が行われることが多くありました。生徒は基本的に2~4人のグループで座っていて、授業ではグループでエクササイズを行うことが多くあります。教師が教えるというよりも、教師が生徒が勉強する環境を作っているように思われました。 私が気がついたフィンランド独特の特徴は2つあります。まず1つ目は、到達すべきレベルがはっきりと示されているということです。フィンランドではCommon European Framework of Reference for Languages(CEFR)という枠組みを使い、カリキュラムが考えられています。(http://www.coe.int/t/dg4/linguistic/Cadre1_en.asp)学年ごとに到達すべき目標が示されているのです。その枠組みに基づいて、授業内容は考えられています。また、授業において生徒の成績を考える際にもこの枠組みが使われます。 もう一つは、授業スタイルが多様であるということです。どの授業でも同じやり方をするのではなく、授業ごとにスタイルを変えていく姿勢が見られました。リスニングの練習をする際には、教科書を見て聞いたり、ある特定の語に線を引きながら聞いたりと、その授業ごとに異なった方法が取り入れられていました。また、授業で行うエクササイズもとても工夫されています。単語パズルを行ったり、カードを用いた文章の並び替え、フィンランドで盛んであるAliasを使用したものなど、いろいろありました。(http://en.wikipedia.org/wiki/Alias_(board_game))教科書に基づくエクササイズは、インターネット上にもあるため、ときにはパソコンを使用してそれらのエクササイズを行うこともありました。(http://www.otavanoppimateriaalit.net/openroad/) 単語パズル フィンランドの英語教育を見て、印象的だったことは、生徒が楽しそうに勉強しているということです。授業内で学ぶということがしっかり確立されているため、生徒が効率よく勉強できているように感じました。また、ある特定の枠組み(CEFR)を用いるということは、とても良いことだと思いました。各学年ごとに到達すべきレベルが明確に示されているため、教師としても授業内容を作りやすいのではないかと思いました。 フィンランドの授業では、それほど難しい内容を扱っているわけではなく、日本の生徒のほうが英語の勉強に時間をかけていると感じました。外国の番組は吹き替えで放送されることからも、フィンランドの生徒たちにとって英語はとても身近な言語であり、コミュニケーションのツールとしての英語を確実に身につけているのです。もちろん日本とフィンランドでは、社会的に異なるため、フィンランドのやり方を日本にそのまま取り入れるということはできません。しかし、フィンランドを1つのモデルとして、日本の英語教育を見直していくことは必要なのではないかと思います。次回は、フィンランドの教員養成システムについて紹介します。
by eucircle
| 2012-08-15 10:37
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